「マレーシアのボーイング機撃墜事件」における「秘密の証人」は、その証言により、ロシア民兵やロシア軍のせいだ、と言う疑惑を取り除いたばかりか、欧米側の奇妙な説明の理由も明らかにした。

自分一人で男が「コムソモリスカヤ·プラウダ」の編集室にやって来た。私たちは、彼の身分を示す証明書をチェックし 、俳優でもないし、誰かを偽った偽者でもない事を確認した。私たちは、まだ彼の個人情報を明らかにすることはできません - 彼はまだウクライナに親戚がおり、復讐と恐喝を恐れていました。アレクサンダー(仮に、そう名前を呼ぶことにします)が私たちに語った事から判断しても、恐怖に怯えているのは明らかでした。私たちは編集せずに私たちの会話をそのまま下記に記します。
戦闘機がミサイルを発射して戻ってきた
- あなたはマレーシアのボーイング機が撃墜された2014年7月17日はどこにいましたか?
- 私はドネプロペトロフスク市のAviatorskoye村にいて、そこはウクライナ領でした。そこは定期便のある空港で、その時点では戦闘機やヘリコプターの基地がありました。爆撃機が定期的に爆撃任務に飛んでおり、SU-25戦闘攻撃機はドネツク、ルガンスクを爆撃していました。長い期間、それは続きました。
- 飛行機が毎日飛んでた?
- えー、毎日。
- なぜあなたはこれらの飛行機が「(ウクライナ航空の)ボーイング機」の撃墜に関連している可能性があると考えてるのですか?
- いくつかの理由があります。そこを基地にしている8機のうち、2機だけが「空対空」ミサイルを持っていて、翼の下に装備していました。
- なぜ? 戦闘機どうしの空中戦が予想されてたのですか?
- いいえ、戦闘機は、空中戦になった場合、念のため自分自身を守るために(空対空)ミサイルを装備しているのです。主に彼らは空対地用の弾薬を積んでいます。 NuRと爆弾です。
- 7月17日について教えてください。
- 飛行機は朝から終日、定期的に飛んでいました。午後には「ボーイング」撃墜の約1時間前に、3機の攻撃戦闘機が飛び立ちました。正確な時間を覚えていないのですが、一機の戦闘機は、そのようなミサイルを備えていました。それはSU-25でした。
- 個人的にそれを見たのですか?
- はい。
- あなたはどこから見ていたのですか?
- 現場ですが、正確には言えません(※個人が特定されてしまうから-訳者注)
- あなたは、具体的に戦闘機のミサイルがどこに装備して、何のパイロン(支柱)に装着されているか見る機会はありましたか?あなたは「空対空」ミサイルと「地対空」ミサイルを混同してませんか?
- いいえ、混同したりしていません。それらミサイルは、サイズ、羽、色が異なっています。ガイド用ヘッドが付いていて判別しやすいのです。とにかく、短い飛行時間の後、帰ってきたのは1機だけで、2機は撃墜されたのです。(撃墜場所は)ウクライナ東部のどこかだ、と聞きました。戻ってきた戦闘機は、ミサイルを装備して飛び立った1機だけでした。
-それがミサイルを発射して帰ってきた?
- そう、ミサイルはありませんでした。そのパイロットは非常に怖がっていました。
- あなたはこのパイロットを知っていて、彼を見たことがあるのですか?
- はい。
- 私たちに彼の名前を教えてください。
- 姓はVoloshin。
- 彼は一人で飛行機に乗っていたのですか?
- はい。その飛行機は一人用に設計されています。
- あなたは彼の名前も知っていますか?
- ウラジスラフ、だと思います。正確に覚えていません。その部隊のキャプテン(隊長)です。
- キャプテンVoloshinが戻ってきた。次に何が起こったのか?
- 弾薬も空っぽでした。
- ミサイルも残っていなかった?
- はい。
(標的にしていた)正しい飛行機じゃ、なかった!
「NOT RIGHT PLANE」
-アレクサンダー、教えてくれませんか?その戦闘機が任務から帰ってきた時、あなたはまだウクライナでマレーシア航空の「ボーイング機」が墜落したことを知らずに、何らかの形で「空対空」ミサイルがないことに驚いた。 なぜ、ですか?
- これらの「空対空」ミサイルは基本的な弾薬装備品には含まれていないからです。
これらミサイルは特殊な任務に使用されます。通常そのようなロケットを持つ戦闘機は発進を許可されないのです。このミサイルを持つ戦闘機は頻繁に運航されるべきではないからです。
この戦闘機にはすべてこのような2基のミサイルが装備できますが、それまでミサイル搭載が適用されたことはなかったのです。ミサイル搭載はそれ以前のマニュアルには書かれていませんでした。でも、この「ボーイング撃墜」事件の前の週に、緊急にミサイルの使用が決定され、そのまさに前夜に再び搭載されたのでした。実はミサイルは長年使用されていなかったのです。
- なぜ、急に?
- ミサイルの有効期限が切れてたのです。ソ連製でもうお払い箱になる年でしたから。でも緊急の指令によって、その有効期限が延長されたのです。
- そして、この日にミサイルを搭載した?
- 戦闘機というものは常にミサイルを搭載してこそ、本来は価値があるものなのです。
- しかし実際には飛んでいなかったのに?
- そう、それほど頻繁には発進していませんでした。
飛行すると燃料などが減ってしまうから。しかし、この日、戦闘機は発進した。
- そして、ミサイルなしで戻って来た?
- はい。このパイロットのことを少しわかってきて...(恐らく、他の2機の戦闘機が彼の前で撃墜され)彼は怯えていた。恐怖からか、復讐からか、ボーイング機にミサイルを発射してしまったのかもしれません。たぶん彼は他の戦闘機のために、その行動を取ったのでしょう。
- セルフガイドヘッド(自動追尾装置)がこれらのミサイルにはありますか?
- はい。
- 彼がそれを発射した時、ミサイルはターゲットを自動的に探したのですか?
- いいえ。パイロット自身がターゲットをまず見つける必要があります。その後、ミサイルを発射すると、ミサイルは自動的にターゲットに向かって飛行します。
- パイロットは地上目標に対してこれらのミサイルを使用するのですか?
- それは意味がありません。
- あなたはこの日、他に何を覚えていますか?パイロットは何を言った、とか?
-彼が戦闘機から出てきた時、最初に言った言葉が「あれは(標的にしていた)正しい飛行機じゃなかった」と。
夕方、一人のパイロットが"いったい飛行機に何が起きたんだ?”と聞くと、それに対し、Voloshinは 「その飛行機は悪いタイミングで間違った場所を飛行していた」と答えたのです。
「悲劇が起きた後も飛行業務は継続している」
-このパイロットは、長い間そこの業務に従事していましたか?彼は何歳?
- Voloshinは約30歳です。彼が従事していた基地はニコラエフにありました。そこから、Dnepropetrovskに移りました。その前はハリコフの近くのChuguevに移っていました。そして、すべての時間は、ドネツクとルガンスクの爆撃に費やされました。そして、ニコラエフ基地の幹部の一人に従っていて、まだそれを継続しています。
- そのパイロットは豊富な戦闘経験を持っていましたか?
- その基地にいた人たちは、ベテランでした。ニコラエフ基地は、私の見解ですが、2013年、ウクライナで最高の空軍基地の一つでした。
- パイロット仲間で「ボーイング機」に関する議論はなかったのですか?
-議論しようとしても、全てすぐに止められました。そして最も頻繁に話し合っていたパイロット達がいたけど、彼らは... (声をつまらせて…)
- みんながこの「ボーイング機撃墜事件」で起きた事から学んだ後、このパイロット、キャプテンVoloshinはどうなりましたか?
- この業務を今もすべて継続しています。パイロット達も変わっていません。全員が同じメンバーです。
「そこにはあるべき飛行機はなかった
...しかし、それは、撃墜された」
- これまで起きた事をおさらいしてみましょう。それらの関係からどのような事態が展開するか?3機の戦闘機が戦闘任務につきました。彼らの標的は大まかで「その地域を飛行するボーイング機」。2機の戦闘機が目前で撃墜された。この隊長Voloshinは恐怖のあまり緊張して、標的の「ボーイング機」を見誤ってしまった?
- そうかもしれません。(標的と戦闘機の)距離が遠く、彼は標的の航空機の種類をはっきり識別できなかった。
- これらのミサイルを発射するにはどれぐらいの距離が必要でしょうか?
- 3〜5キロで、彼らは標的を見つけることができます。
- 戦闘機とボーイング機の速度差はどのぐらいですか?
- いいえ、そんなに違いはありません:ミサイルのロケットはかなりスピードが速く、非常に高速です。
- とにかく(ミサイルは)追いつくのですか?そして高さは?
- それは簡単で、最大高度である 7000メートルでも非常に簡単に標的に焦点を当てられます。
- 戦闘機より高度の高い標的に到達するのに?
- はい。戦闘機はちょっと角度を上に向ければ、問題なく標的を見つけて、ミサイルを発射できます。このミサイルの到達範囲は10キロ以上ありますから。
- 標的からどのくらいの距離で、ミサイルは爆発するのですか?それは胴体に当たった時に爆発するのですか?
- それは(ミサイルの)設定しだいです。ミサイルが胴体に当たった時か、500メートルの距離になった時か、その設定しだいで可能です。
- 私たちが墜落現場で働いていた時、ミサイルの破片が非常に強く密着して航空機の船体の中に陥没していた事に気づきました。それはボーイング機から2フィート(61cm)ぐらい離れたあたりで爆発したように見えました。
- そのようなミサイルがあります。(ミサイルの爆弾の)破片の原則 - それは壊れ、破片が標的に当たる事。そしてミサイルの主要な弾頭部分の破片が標的に当たる事。
- ウクライナ政府はこの日に空中の戦闘戦がなかった、と発表しました。私たちは、撃墜された飛行機がないか、別のルートを使って集計し、チェックもしましたが、ウクライナ側はこの日に飛んだ軍用機に関してはどこも否定しました。
- 私はこれについて知っています。ウクライナ側は、これら2機の戦闘機は2月17日ではなく、2月16日に撃墜された、と発表しました。そして多くの飛行機の日付が変更されました。しかし実際には、飛行する航空機は日付が基準です。私は(その日付を変更する現場を)自分自身でも見ました。停戦中で、それほど頻繁ではありませんが、戦闘機の発進はありましたから。
禁止された爆弾
- どのような弾薬をあなたの飛行場での戦闘機は搭載していましたか?リン爆弾などの焼夷弾型爆弾を使用していましたか?ウクライナの地上戦の大砲では非常に積極的にそれを使用していましたから。
- 私はリン爆弾は見ていません。でも、宇宙爆発爆弾(space-detonating bomb)が使用されました。
- それらは禁止されていますか?
- はい。この爆弾は、アフガニスタン戦争のために意図されて作られました。それは禁止されていて、最近まで使用されていませんでした。これは、いくつかの条約で禁止されていたけど、よく覚えていないので、これ以上、しゃべることはできません。この爆弾は非人道的で、全てのものを燃やします。炎が全ての物を完全に焼き尽くします。
- それらは、取り付けられており、戦闘中に使用されたのですか?
- はい。また、禁止されたクラスター爆弾もありました。航空機クラスター爆弾 - サイズによっては非常に野心的な目標を達成することができます。1発の爆弾でスタジアムの広さをカバーしています。 - 2ヘクタールの全領域を完全に。
- なぜ彼らはそのような武器を使用したのですか?
- 彼らは命令に従っただけです。そして誰からの命令かは不明です。
- そのような兵器の狙いは何ですか?- 恐怖の戦術?
- 最大にかかるマンパワーを減らすためです。
全ての謎を明らかにするため
-なぜ話そうと決意して、ロシアにやって来たのですか?なぜ、最終的に、誰もこの事件から学ばなかったのでしょう?あなただけが証人ではないはずです!
- みんなはSBU(ウクライナ保安局)や州兵におびえています。ロシアや民兵に同情的な言葉や意見を言うと、不用意な発言をした、と言うことで殴ったり、大して重要でもない容疑で投獄するのです。私はこんな「反テロ操作」に対して当初から反対でした。ウクライナ州の国家政策に賛成できません。内戦自体が間違っています。この国の人民を自分たちで殺すこと自体、正常ではありません。そして、そこに部分的にも関わるのか、関わらないのか、また、ウクライナ側に完全にはいるのか、部分的にはいるのか、いずれにしてもウクライナをそんな悲惨な最初の場所に私はしたくないのです。
コムソモリスカヤ·プラウダ(ロシア語で)にアクセスしてください
この会話のビデオ録画のために、よりインフォグラフィック的
FortRuss.blogspot.comのためにクリスティーナルーシ訳
http://fortruss.blogspot.jp/2014/12/meet-pilot-who-shot-down-malysian.html



